真崎ワカメ収穫お手伝いツアー
クーネに使用しているワカメエキスの産地を訪ね、収穫のお手伝いをしながら、おいしい海の幸も堪能しよう、という贅沢なツアーを開催しました。
盛岡駅で集合し、参加者・ネパリ関係者含め総勢25名を乗せたバスが向かったのは田老町漁業協同組合の田老わかめ加工センターです。
バスが到着するやさっそく説明を聞いて作業開始です。塩漬けされた山のようなワカメを15kgずつに計り分け、ビニール袋に詰め、木箱に入れてパレットに積み上げていきます。3~4月のわずか1ヵ月半がわかめの収穫時期で漁師さんは毎夜海に出てわかめを収穫してくるのですが、水揚げしてすぐに湯通し・脱水・塩まぶしをし、袋詰めして冷蔵保管をしてしまわないと、翌日収穫したわかめを置く場所がなくなってしまいます。震災後、漁協から離れた高台の仮設住宅に住む人が増えたため人手が不足し、夜通し働いた漁師さんが昼間休む暇もなく袋詰めの作業をすることもあるそうで、私たちが頑張れば漁師さんが休養できると聞いて、張り切って取り組みました。1日目は陸前高田の精油工房「椿のみち」からも応援が駆けつけて1時間、2日目は4時間奮闘して、ちょうど1日分の収穫量の袋詰めを終えることができました。
収穫のお手伝い以外にも、宮古観光協会が主催する「学ぶ防災」で当時の様子をうかがい、津波の映像を拝見しました。「経験しないといくら言われてもぴんと来なかったけれど、家族を救えなかった分、今度は自分が『うるさい』と思われるまで伝えていきたい」というお話を重く聞き、備えの大切さを改めて感じました。また、夕食時の交流会では田老町漁業協同組合代表小林昭榮さんといわて生活協同組合産直事業推進事業部末藤雅也さんから、外海で育つ真崎ワカメのおいしさの理由、家も船も港も失った震災直後の状況、田老町の復興は漁業しかないと励ましあい翌年収穫したワカメを食べた時の感激などお話しいただきました。
この二日間は震災支援に留まらず、日常的な食べ物がどんなところで、どんな工程を経て、収穫・加工されて食卓に届いているのか、生産する方がどれほどの誇りと愛情を注いでいるのか、食について考える良い機会でもありました。慣れない作業で四苦八苦する私たちを暖かく迎えてくださった漁協や田老町の皆様に改めて感謝いたします。
2015年3月末に、2回目を企画中です。是非ご参加ください!!